少々発想を飛ばして、未来時間の中で考えてみると、次々と夢のあるアイデアや構想が浮かんでくる。
リコーテクノロジーズのエンジニアたちのアタマとココロに描かれる未来とは?ここでは三者三様のユニークな未来ビジョンを紹介します。

印刷できる紙の種類を増やすことって可能なのかな?

鈴木 裕史Yuji Suzuki

原稿送り装置のアップデートで、印刷の概念は変わる!

異物の感知、自動停止センサーなど
高度な技術があつまる原稿送り装置。
誰もが、気軽にあらゆる紙で印刷できる未来がきっと来る!

鈴木 裕史 Yuji Suzuki
プロダクト事業本部 第一ソフトウエア開発室

2011年入社。理工学研究科卒。世の中の役に立つ製品を作りたいと思い入社を決意。以来、ADF(自動原稿搬送装置)のソフトウェア開発を一貫として担当。「常にエンドユーザーを意識すること」をモットーに仕事に取り組んでおり、その探求心と技術力でテーマメンバーを牽引している。

課題を解決するたびに壁を乗り越えて成長

現在、私はADFと呼ばれる自動原稿搬送装置のソフトウェア開発を設計から実装、テストまで一貫して行っています。ADFとはオートドキュメントフィーダー(Auto Document Feeder)の略で、自動原稿送り装置のことです。オフィス用コピー機には標準搭載されているので、目新しい機能ではありませんが、異物を感知し、自動停止させるセンサーなど高度な技術が集約されており、それを制御するのがソフトウェアの役目です。 ソフトウェアの開発は要求された機能を満たすよう、ソフトウェアの構造や制御フローを考えるのは難しく、大小さまざまな課題にぶつかりながら、一つひとつそれを解決していくことが大切です。自分で組んだソフトウェアを初めて実機に投入して電源を入れ、無事に狙い通りの動きをしたときの達成感は格別です。スムーズにいかないこともありますが、その苦労がお客様の役に立つと思うと、エンジニアとしての誇りとやりがいを感じます。

メカやエレキとの連携で、エンジニアとしての幅が広がる

リコーといえば、プリンター・複写機業界の最大手です。設計環境、教育環境、労働環境の良さもさることながら、長年培ってきた経験、技術、ノウハウがあり、エンジニアとして成長するには最適な環境だと思っています。また当社の場合、ソフトウェア、エレキ、メカという開発に必要な技術部門がワンフロアに配置されているので、いつでも相談し合えるのも非常にうれしいです。ソフトウェアだけでは解決できない課題も、メカやエレキと相談することで解決することも多々あります。日常的に交流をしているので、メカやエレキの知識や技術を仕事を通じて習得でき、それがエンジニアとしての幅を広げることに役立っています。先輩の設計したものを見ていると、知識や技術力だけでなく発想力に脅かされることもたくさんあります。そうした先輩に囲まれているので、エンジニアとして刺激を受けます。こうしたことも当社の開発力の原動力になっていると思います。

画像処理の知識と技術を生かし新たなソリューションを

オフィス用コピー機は成熟期を迎えており、全く新しい機能を加えるというのは非常に難しくなっています。しかし、リコーグループ唯一の設計機能に特化した会社として、新たな事業領域へチャレンジするのは、私たちの使命だと思っています。国内向けには、分厚い紙や折れ曲がった紙など、これまで対応しきれなかった紙や、紙以外の素材への対応などにも取り組んでいます。将来的には学生時代に学んだ画像処理の知識・技術を生かして、コピー機の枠を超え、新たなビジネスソリューションの開発に携わりたいと思っています。
例えば画像処理の技術と自動運転の技術を組み合わせて、タクシーの配車をオーダーするとき、待ち合わせ場所と、スマートフォンで撮影した自分の画像を送ると、自動運転のタクシーが自分の目の前に配車されるようなシステムができれば、すごく便利で社会の役に立つと思うと、ワクワクします。こうしたワクワクした気分を味わえるのもエンジニアの醍醐味だと思います。

快適な未来を切り開くために一番必要な事って?

信岡 佑紀Yuki Nobuoka

技術の融合とお客様への想いが
イノベーションを巻き起こす!

豊富かつ多様な基盤技術と
顧客ニーズの徹底追求で生み出される新製品
これがリコーテクノロジーズの未来の作り方

信岡 佑紀
Yuki Nobuoka
プロダクト事業本部 第三商品開発室

2008年入社。工学部・機械科卒。入社以来、メカ開発設計業務に携わっている。これまでは主に電子写真方式の製品のトナーや一般企業向けのコピー機の作像部分などを担当してきたが、現在は主に広幅(A2~A0)製品のインクジェット機の操作性改善をテーマに、メカ機構・制御の知識と技術を駆使し、お客様の使いやすさ向上のための設計に携わっている。日々顧客に快適な生活をもたらすため、試行錯誤を繰り返し、未来を導く開発設計に挑戦中。

未来への近道は顧客が本当に必要としているものの追求にある

現在は、印刷業界と一般の双方の企業に向けた広幅のインクジェット機のメカ開発設計業務、具体的には操作パネルの操作性および紙のセットのしやすさ向上について担当しています。操作パネルの開発では直感的にわかるよりよいUIを模索していくのはもちろん、多種多様なお客様を想定して使いやすい製品を実現させるため、パネル角度等も含めたユーザビリティ改善に取り組んでいます。
新しい製品を生み出すヒントはお客様の生の声から得られる事が多くあります。
過去にある特定のお客様で全く想定していなかった環境で使われていてたことにより、画像問題でお困りとのお声を頂いたことがあります。設計から手をあげて個別での対策を検討~提案させて頂き、結果としてお客様には喜んで頂いたといったケースもあります。
こういったケースで直接お客様のお声を聴けることも、やりがいにつながっていると感じます。
ひとりひとりのお客様の使い方に合わせて容易にカスタイマイズできるような設計にしておくことは重要で、新しい製品とそれが生み出す未来は、顧客が本当に必要としているものは何なのかを追及する事から生まれてくるのだと思います。

新製品を生み出すために不可欠なのは多様な分野の知見を積極的に吸収すること

新しい製品を生み出すには、日ごろから多様な技術を吸収する姿勢が不可欠です。自分の専門を深ぼりしていくのは当然ですが、それだけでは発想が限定されてしまいます。特に同年代のメンバーの存在は良い刺激になります。メカ以外のエレキやソフトの開発担当、生産側をはじめ、他の部署の社員との打ち合わせでは、視野が広がる知識を得られることがありますし、性格的に人と接するのは好きなので、社内の他部署との交流も積極的に声をかけるように努めています。弊社は多様な分野を幅広く手掛けてきましたが、基本的にどの点においても技術水準は非常に高いです。全く新しい製品を作るのは容易なことではありませんが、革新的な技術はしばしば弊社が蓄積してきた豊富な基盤技術から生まれます。紙を検知するセンサーで言えば、汎用機ですでに実用化されていた技術などを広幅機に応用する事で、全く新しい使い方を生み出す事に成功しました。これについては私が直接汎用機に関わり、センサーについて知っていたことが功を奏したわけで、やはり新しい製品を作るには幅広い知識が重要なのだと思います。会社で作り出した製品の特許出願の発明者に名を連ねたこともありますが、やっぱり自分の工夫が製品に反映されるのはこの仕事の大きな喜びですね。

新しい製品を作りあげ未来を導く発想は意外なところから生まれる

学生の頃には将来の明確な夢はありませんでしたが、子供のころから機械いじりが好きで、常に問題点を改善する作業をしていたことが、開発設計という現在につながってきています。今も変わらず機械いじりは好きですし、日ごろから常に改善点のヒントになる新たな発想を探し求めていますね。技術革新はどこから生まれるのか?と問われたら、ヒントは意外なところにある、と答えたいですね。たとえば休日に家で子供の玩具が壊れたら、自分で修理してあげているのですが、分解してみればどんな製品にも必ず設計者の工夫や製品ならではの特徴が見えてきます。むろん玩具の修理は単なる遊びで一例にすぎませんが、全く関係のない分野からヒントが得られるのです。こうした事によって得られる発想は仕事に生きてきます。
新しい未来を導くという点では、リコーグループは、環境への負荷低減を目標に、再生プラスティックを使用するなどしてきましたが、再生材の使用比率はさらに増加させることも大切ですね。個人的に今後やりたいことで言えば、自分の場合はやっぱりセンサーですね。難易度が高いものに挑戦する事が好きな性格で、広幅というハードルの高い領域に携われるということが入社の決め手の一つでもありました。弊社ではかなり特殊な難易度の高いセンサーを開発してきているのですが、今後は多様な場で使ってもらえる新しいセンサーを生み出す事で、快適な未来を導き、世界に貢献できたらと考えています。

1社1社、一人ひとりに対してカスタマイズできる製品づくりって、可能なのかな?

新妻 洋平Yohei Niitsuma

One to Oneの完全カスタム製品づくりに挑もう!

量多品種の究極のカタチ、完全オリジナルカスタム製品づくりが
私の考えるリコーテクノロジーズの未来です。

新妻 洋平
Yohei Niitsuma
プロダクト事業本部 MT開発室

2009年入社。環境情報工学専攻修了。複写機の周辺機器のソフト設計の仕事を経て、現在は将来的に必要になる技術の先行開発プロジェクトのメンバーとして活躍。
メカトロニクス×ソフトウェア×電気電子×環境・・・それぞれの分野のエンジニアたちが、リコーテクノロジーズの未来を切り拓くためのチャレンジを続けている。

設計が変わる。開発が変わる。革新的に変わる。

多様なビジネスモデル、多様なライフスタイルが今後さらに進めば、個々のユーザー毎にカスタマイズ可能な製品やサービスが求められるというのが今後の主流になると思います。また、ARやウェアラブルデバイス、IoT等のさらなる進化により、テクノロジーは日々の仕事や生活に溶け込み、意識されないほど身近なものになっていくはず。
そのため技術や製品の提供側も、より業務や人々に寄り添うような開発や設計への革新的なシフトが必須になってくると思います。 例えば、製品のベースとなるプラットホーム部分と、個別にカスタマイズ可能な部分とを設計段階から作り込み、ユーザーのどんな細かい要望にも応えられる開発体制を整えられれば、それこそ完全オリジナルのカスタム製品づくりは叶うはずです。

ユーザーの優位性をさらに高める独創技術を。

現在、私は将来世の中で必要とされるであろう技術の開発を行っていますが、ぜひ完全オリジナルカスタムというテーマにも挑みたいと考えています。
例えば医療機器の領域で世界的権威の外科ドクターと連携して先進AIを組み込んだ手術ロボットを生み出すとか、生産設備の領域で我々にしか実現できない最高品質の製品を作るラインを完成させるとか…等々、我々の独創技術がユーザーの優位性をさらに高める、そんな未来がくればいいなと思っています。

エンタテイメント業界からも求められる存在へ。

さらにもっと欲張るなら、産業領域のみならず、例えばゲームやアプリや映像など、エンタテイメント業界からも我々の独創技術が求められ、開発パートナーに指名される、そんな展開も夢みています。
いずれにしても当社には特許技術を含め、未来につながるコアテクノロジーが沢山蓄積されており、それらを融合して活かせば、ワクワクドキドキするような幾つもの革新的なチャレンジが可能になる!と私は信じています。これからが楽しみです。